日本発ハイランドパイパー五社義明のソロアルバム
『Break Out』
を聴いてみました。
と言ってもまだ一般には発売されていませんよ。
発売予定日は2014年9月14日です。
Break Out
音源はお友達特権ですね(^_-)-☆
恐らく日本からの初ソロ、ハイランドパイプアルバムかと思います。
普段、彼が一緒に音楽活動を行っているメンバーと、あるいは彼のソロで構成された本アルバムを聴く事が出来たのはとても嬉しくて胸躍る瞬間でした。
内容は想像のはるか上を行く出来。
一言で言うなら、
「ここから新たな歴史の1つが始まった。」
でしょうか。
始まったというより彼はもう以前から始めていましたが。
周りがやっと追いついた感ですね。
彼の思いが実ったアルバムかと思います。
ギッシリ熟して聴き頃、味わい頃です。
というのは全体的な話で。
内容について。
個人的に私も楽器弾きなのでついついテクニック的な話や楽器弾き的な目線になってしまいますがご容赦ねがいます。
1曲目 LittleCascade。
もう泣いちゃいますよ。
この曲凄く好きで。
この名曲をここに持ってきたところに彼のアルバム全体に対する思いを感じられます。
感傷的にスローなところからノーマルリールスピードに展開される感覚、凄く好きですね。
数多くのパイパーが演奏するLittleCascade。
本トラックも名演奏の1つに数えられるかと思います。
2曲目 AccousticSetWithOphen
いつも彼と一緒に演奏しているお馴染みのメンバー、Ophenとの演奏です。
こちらもスローから始まり途中からこうやって欲しい!!ってテンポに。
思うにハイランドパイプって音域こそ1オクターブと1音ですがその音域の中での自由度に関しては他のどの楽器よりも広大な世界を持っていると思ってます。
このセットではそういう世界がフィドルの好サポートで更に広がっていますよ。
無駄な音のないソリッド感とスピード感。
個人的にこのセット凄く好きです。
3曲目 HornpipeSet
ハイランドパイプによるホーンパイプ。
もう細かいところまで至れるつくせりの音使い。
ハイランドパイプによるホーンパイプってストラスペイに近い突っ掛った様なリズムの部分もありパイパーの演奏バリエーションの見せ処でもあるのですがそれらもいかんなく織り込まれています。
4曲目 JigSet with Hajime
今度はジグですね。
バックのパーカッションと良い感じ。
High AやLow Gの装飾音が良いキレしてて気持ち良いです。
5曲目 Slowair Set
これこれ!!
もうハイランドパイプの静の部分の美しい部分。
音と音との間に入るスライド音が良いですね。
6曲目 RisignSun with CELTECHADENZA
こちらはCELTECHADENZAとの演奏です。
ハイランドパイプはアナログのアルペジエーター的な部分も多分にあるのでこういうパーカッシブなアレンジとよく合いますね。
フィドルとパイプの交互な演奏が良いですよ。
7曲目 ForDad with HG
テクノっぽい曲の後は正統派ハイランドパイプチューンです。
お父さんとの思いが有るのかな?
安心の一曲。
8曲目 SongForFuturePipers with Hiromitsu
ブズーキのイントロで始まるリールはハイランドの美しさ全快。
後半のマイナー曲が更に良いです。
一瞬、音の間があったりして。
こういうの好きだなぁ~
マイナー部分の音のラインはかなりグッと来ちゃいますよ。
9曲目 Reels
今度はハイランド一本で数曲のリールを演奏。
良いなぁ~
色んな意味で。
音色も良いしこんなに指が動いたら良いなぁ~とか(^_^.)
10曲目 Modernpipers with Ally
そして最後はあの名曲から。
ハイランドパイプのアルバムらしい締めくくりです。
本アルバムを聴くと短編集からなるひとつの物語を読んだような気持ち良さ。
このアルバムからはそういうストーリーを感じる事が出来ます。
そしてまた最初から聴いちゃうんですが(^_-)
そういうハイランドパイプによる音物語に感じたい方、更に他の楽器を演奏されている方にも是非聴いていただきたいアルバムです。
■アルバム情報
アルバムは発売予定日は2014年9月14日です。
Break Out
サポートメンバーとして、
ally(Highland Bagpipes)
HIROMITSU(Bouzouki)
中村大史(Acoustic Guitar)
Hajime(Tabla)
CELTECHADENZA
H.G.(Highland Bagpipes)
大渕愛子(Fiddle)
他が参加。
詳しいことがわかれば更に追記いたします。
すみません。詳細がまだわからず。
プロデューサー等詳しい事も記載したいのですが。
■個人的思い
という訳で先にアルバムに関してのレビューを書いてみました。
此処からは付随した個人的な思い等を。
先ずテクニックに関してはもう何も言うことはありません。
国内ではなく世界的にみても彼のスキルは一流です。
これは個人的な主観や身内的なバイアスがかかった話ではなく客観的にみてです。
後はそれを如何に上手くコントロールし表現しているか?
感性の話になるかと思いますがそういう部分も全く心配ありません。
近年、日本人による民族楽器演奏スキルのレベルは信じられない位上がってまして各ジャンルの民族音楽で活躍している方も多いですね。
彼の場合はそういう日本人プレイヤーとしてではなく世界的なプレイヤーとしての五社義明という呼び名がふさわしいかと思います。
世界レベルの演奏スキルの話と矛盾するするかと思いますがハイランドパイプに関しては日本人の感性って凄くあっていると思うんですね。
前に出て行く楽器だけにイケイケではなく少し押さえた感情の元に発せられるチャンター音には凄いエネルギーが蓄えられこちらに伝わってくると言いますか。
彼の音からはそんなエネルギーがひしひしと感じられます。
もしそれを身近に感じられたいのであれば是非とも実際の演奏を見る事をおすすめします。
CD発表ライブも予定されています。
9/28(日)
五社義明ハイランドバグパイプソロアルバム”Break Out”リリース記念ライブ
【Yoshiaki Gosha Bagpipes solo album “Break Out” release live!】
ステージに彼が現れた瞬間、私の言っている意味を感じることが出来るかと思います。
それではますますのご活躍を楽しみにしております。