伝統音楽と楽譜

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テレビ番組で伝統音楽が失われつつある地域(群馬県の山奥)に絶対音感を持つ若者が入り村の長老から昔から伝わる音楽を譜面にして保存するという番組をやっていました。
(ワンステップ!)

確かに文化を保存していく事ってとっても大事なことだと思うんです。

ただ、日本古来から伝わってきた音楽、特に篠笛系の音楽って12平均率に割り当てられない音が沢山あるんですよね。

それらを一旦、譜面として記録されてしまうともう伝統の音ではなくなってしまうんじゃないかなぁ〜なんて思いました。
何て言うか伝統のデジタル化というか。
量子化されちゃうとそれ以外のデータは弾かれるか丸めが起こるわけで。

これって何も日本の音楽だけに限ったことではなくアイルランドの伝統音楽でもパイパーが出すナチュラルCの音は明らかに標準のCとは違います。
西洋音楽でも鍵盤奏者の感じる音の間隔とバイオリニストの感じる音の間隔は違いますしね。

音楽を伝えるって難しいですね。

12平均率ではない文化圏の人で絶対音感持ってる人ってどんなだろう?

友人にサズ習ってる子が居て譜面を見せてもらったんですがシャープが3つ着いてたりして不思議な楽譜でした。

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コメント

  1. […] 少し前、伝統音楽と楽譜ってタイトルでPipers Caffe Diaryに投稿したんだけど少し関係のある話し。 オチも何も無いけどふと歩いてたら思い出したので。 むかぁ~しの話し。 と言っても1 […]

  2. こいけさん より:

    @鷲沢 さん
    > 鷲沢 さん

    はい。
    芸能音楽や民族音楽を保存する場合、それを行う側の意識ってとっても大事だと思います。
    鷲沢さんが言われるように音楽を音だけではなくそれを含めた文化的な部分もとらえてありのままに記録していくのはとっても有意義だと思います。
    そのうえで音楽の部分を補助的に譜面に残したりするのは。

    今回テレビ番組を見てて気になったのは村の笛吹きの方から採譜した音を絶対音感の若者は完全に通常の音階に畳み込んでバイオリンで弦楽演奏してたので、あちゃ~と思ったのでした。

    懇意にしていただいているアイルランド伝統音楽の研究者、竹下英二先生のフィールドレコーディング現場にアイルランドで出会ったことがあるのですが、しんしな態度で現地の方と向かう姿を見てとっても安心した覚えがあります。

  3. 鷲沢徹志 より:

    おもしろそうなので、私もまぜてください。

     伝統音楽って、味わいというか、においというか、楽譜で書ききれない微妙な部分が多く、また、音楽が演奏される環境というか、文化的背景と言うか、演奏される場(演奏会、バー、茶会、宗教儀式とか)がすごく重要な意味を持つ場合が多いですよね。

     そういったことが、五線譜によって表現できるかというのは、大いに疑問ですが、五線譜によって表現できることには限界があることを自覚したうえで(「五線譜」や「絶対音感」というのも、決して普遍的なものでなく、多種多様な音楽文化のひとつでしかない?)、あくまでも補助的な手段として五線譜を使用するのであれば、それなりに意味はあると思います。

     ただし、「五線譜や絶対音階は普遍的で、口伝や文字譜は遅れている」といった使命感(幻想?)で譜面を作られる場合には、それは皆さんも感じておられるように、伝統文化に対するマイナスの影響の方が大きいと思います。

     変に「絶対音感」とか、「音楽の3要素」とかにとらわれすぎることなく、音楽の多様性(世界中に、いろいろな音楽があって、どれもそれぞれすばらしいということ)を、何とか次の世代にも伝えていきたいですね。

  4. こいけさん より:

    > 小紋 さん
    そうそう、普通に伝えていける環境。
    これが一番大事ですよねぇ。
    その辺り、伝統音楽が盛んな地域や国って羨ましいです。

    日本なんかは様式美に拘るあまり停滞しちゃってるし・・・・
    それはそれである意味いいのかもしれませんけど。
    よくわからないです。

  5. こいけさん より:

    > pia-no さん
    そうなんですね。
    不思議ですね。音の高さが絶対的にわかるというのは。
    友人に絶対音感持ってる子がいて大きさが色々在る笛、例えばホイッスルなどは同じ指使いなのに出てくる音が違うから最初に覚えたD管以外、気持ち悪くて吹けないって言ってました。

    確かに今は録音技術も発達しているし凄い量子化を行えるデジタル録音機器も手軽に市販されている状態なので下手に譜面にするよりそのままフィールドレコーディングした方が良いでしょうね。
    実際、民族音楽等の研究者の方はフィールドレコーディングが当たり前だと思いますし。

    そして口伝は大切ですね。
    突然変異みたいに音楽と楽器構造にまで影響を与える事もよくあるし。
    それが大事だと思います。

  6. pia-no より:

    鍵盤楽器にない音、絶対音感の耳で聴くと間の音という感じに聞こえます。
    二胡の曲でよくありますが、「剣舞」にも出てきます。
    実音 シと♭シの間の音、F調でシがナチュラルにも聞こえます。

    伝統音楽は口伝えみたいなところがあるので
    これからは録音という技術があるから、それで残っていくのでしょうね~
    数字譜や漢字譜などで音と音の間のニュアンスを伝えてきたとは思いますが
    口伝だと自然に変化してきたはずだし、それもまた正解なのかな?と思います。

  7. 小紋 より:

    まいどです、
    普通に伝えて行ける環境を作る事が出来たら、1番ええんですけどね〜苦笑)

    バンジョーやとタブで弾こうとするけど、フィドルは曲聞いて音取ってますね〜♪
    言うても、単音でですけど〜笑)