
なんていう邦題(^_^.)
元題はスエーデン語なんですが英語だと「Let the Right One In」
つまり
「正しき者、入っても良い」
なんてところなんですがこれはエリがオスカーに発した、
「私を受け入れてくれる?」
って意味の物語中に出てくる言葉と繋がってるんですけどね。
(バンパイパは招き入れられないとその家には入れないという伝説があります。)
ジャンルとしてはバンパイアものです。
目 次
ストーリー
映画は雪の降るストックホルム郊外の街を窓から眺める少年、オスカーの姿から始まり、どことなく東欧のジプシーを思わせる顔つきの美少女がタクシーに乗っているシーンに続きます。

間違いなくこの子が邦題に登場するエリなんだなぁ~って思うのですが。
でも何故か初老の男性と一緒に居る。
やがてタクシーはエリの相手であるオスカーの住むアパートメントに到着。
どうやらエリと男性は此処に住むようなんですよね。
早速部屋に溶着する二人。
すると男性はそれが当たり前の様に何かの道具を揃えはじめます。
そして男性は何気にその道具を持って森に入り・・・・・
このあたりからいきなりソフトなスプラッターシーンが展開されていきます。
こんな感じで物語りは進みつつ母親と2人で暮らす12歳の少年オスカーと少女エリがこころを通じ合い始めるんですよね。
その所々に怖いシーンが挿入され。
ラストはある意味納得と言うかそうなって欲しかった展開でした。
そして個人的には初老の男性が何故エリと一緒に居たか?その謎も解けた気がしました。
みどころ
やっぱりエリのバンパイアスイッチが入った時のかっこ良さですね。

それに流血シーンも満タン(^_^;)
特に最後のプールのシーンは名場面になるかっこよさでした。
(エイリアンのファーストとか好きな人は好みかも)
それと所謂、バンパイアは悪で人間は正義見たいな描き方はされていないところが良いですね。
エリも、
「好きでこんな身体になったんじゃない。」
「生きる為に人の血液が必要なの。」
って説明するところは人間界に暮らしているけど理解してもらえなかったエリの悲しみが出ていましたね。
要はただ単に相容れない種族だというだけ。
人とライオンが一緒に暮らしていけないでしょ?なんて感覚に近いのかなぁ。
だから変な宗教色も一切無し。
ある意味、物語はエリのお食事場面とエリの相手であるオスカーとの恋愛感情を描いたモノって事に集約出来るかと思います。
ただ、古典的なバンパイア伝説の部分も残っていて題名にもあるように招き入れられないと新しい部屋には入れないとかバンパイア(エリ)に噛まれて生き残った人は同じくバンパイアになるとか光が苦手とか。
そういう部分が物語りに良い感じで味付けをしています。
例えばエリに噛まれた女性はバンパイアになりそうになり彼女は何を選択したか?等。
あとオスカーの両親は離婚しているのか別々に住んでいるのですがオスカーは時々お父さんの処に遊びに行くんですよね。
そこでは少年にはあまり良くない環境が展開されていて・・・・
この辺は観てて「ん~」ってなっちゃいますけどね。
そういうバンパイアよりも 人間の方が汚い部分が一杯 っていうミニストーリーも色々挿入されています。
感想
星5つです。
いじめられっこのオスカーがエリから勇気を貰い、孤独なエリがオスカーから愛を貰い、お互いが無くてはならない存在になって行く過程が繊細に描かれてて良かったですよ。
この辺りの描写がとっても日本的。
多分、カメラワークがそうなのかなぁ~って思います。
でも日本ほどボーっとした定点カメラ状態ではないです(笑)
適度に物語りに合うようにシーン割りを上手くされてるので苛つく事もないですよ。
本当に自然に自然に。
エリとオスカーの日常を鳥瞰図の様に眺めている感じ。
残念なのは変なボカシ入れるなよ!!って処ですかね。
日本公開では杓子定規にボカシを入れていますが実はこのボカシで物語の意味合いがある部分ぶっ飛んでしまうんですよ。
それはエリが
「私が女の子じゃなくても好きでいてくれる?」
と儚げに訊くシーンの答えになってる部分なんですが。
これじゃ単なるロリ規制やん(~_~)って感じなんですけどね。
でもそれを除いても十分に楽しめる作品でした。
監督
* トーマス・アルフレッドソン
原作・脚本
* ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
出演
* カーレ・ヘーデプラント
* リーナ・レアンデション
* ペール・ラグナル

Let the Right One in
Johan Soderqvist

ノーカット版