動画:間もなく始まる桜の季節にMícheál Ó Domhnaill の歌を聴く

自分が好きな歌うたいさんは色んなジャンルで居るのですがアイルランド系だとやっぱりこちらのMícheál Ó Domhnaillさん

先ずは一曲。

Bothy時代には妹の Trionaと共に美しいハーモニーでアレンジされていましたがソロも良いですね。

ちなみにThe Bothy Bandでは妹のTrionaと共にバンドの核をなす演奏で一躍有名になりましたが The Bothy Band 結成前には有名なSkara Braeというバンドで活動していまして、

こちらも歌を含めたトラッドファンにはお馴染みの曲。

The Bothy Band 解散後にはFiddleの Kevin Burkと共に組んだデュオで名盤を数枚残しています。

幾つかのアルバムからオススメをご紹介。

先ずは発売時期は前後しますがこちらはどうでしょうか?

彼岸への思いを歌った歌詞には心打たれます。

ゲール語美しいですね。

そして彼のギタープレイ。

インストでは伴奏に徹している彼ですが歌の伴奏になると独特の間のとり方。ボーカルを美しく引き立てるコードワークが光ります。

更に古くからのアイリッシュ系音楽ファンなら思わず口ずさんでしまうリルティングも秀悦

Portland

Portland

そんな曲をもう一つ。

チェンジリングに関する言い伝えをモチーフにしたこの曲。

ギターの伴奏が独特でかなり味わい深いですね。

ちなみにチェンジリングのお話はご存知ですか?

アイルランドやヨーロッパでは自分の愛する妻や子供がある時を境に自分の知る人では無くなってしまった。という事件が発生しまして。

実際には心が離れたり精神を病んだりがその原因の多くだったようですが。

そんな時、妖精が自分の知っている人と妖精の仲間を入れ替え人々を悲しませている。と考えたんですね。

取り替えっ子( チェンジリング )ですね。

何のためにするかというと妖精は美しい女性や赤ん坊をさらっていき自分の花嫁や召使いにするために。

実際、これにまつわる悲惨な事件は幾つか起きているんです。

取り換えっ子されたと信じて肉親を殺害したり。

で、話は戻りますが先の歌を聴くと私はイザナミ を追いかけて 黄泉の国(よみのくに)へ行くイザナギの話を思い出しますね。

そんな思いを抱きながら聴くと同じ曲でもまた違ってくるかと思います。

そして私が一番好きな歌。

DADGADチューニングのギターで単純だけど素晴らしいコードワークが展開されていますよ。

こちらの曲は色々なアーティストや演奏家によって演奏されていますが私はこちらの Mícheál Ó Domhnaillさん バージョンが最高だと思います。

Promenade

promenade

そして最後はアイルランドの人々のみならず色んな人達から愛されている曲、

Gile Mear

です。

このイントロのギターの音、The Bothy Band のアルバム 1975 に収録されているKesh’s Jigのイントロの音ですよね。

1975

で、注目すべきは Mícheál &Triona兄妹のハーモニーの美しさもさることながら
Mícheál のギターの刻みをよく聞いて欲しいんですよね。

ホント、上手いコードワークするギターリストは一杯居ますよ。今の時代。

でもこういう刻みしている方に出会った事無いですもんね。

最後に上げているインストでもそうですが。この人はオン・オフのビートが入れ替わったり(よくあるパターン?ではなくて)無駄のないベースライン等が嫌味なく演奏されるんですよね。

それはボーカルのバックでもそうですが。

ここでコードの頭割りしないやろ?って感じのところでドンドンやられるので最初はなかなかコピー出来ませんでした。今も未だですけど^^;

ちなみに1:26、2:06あたりからのボーカルが更に大好きですね。

この曲ですがもう30年以上前、この曲が収められたアルバム発表ツアーでRelativityがダブリンで演奏するのをちょうど観ることが出来たんですね。

今でもイントロのジャーンっていう Mícheál のギターの音が響き渡った瞬間、会場から物凄い拍手が響き渡った情景と感動が蘇ります。

その後はお客さんみんなで大合唱。

ちなみにその時の写真があったので携帯で撮ってみたものをのっけますね。

向かって左からTriona NiDhomhnaill、 Johnny Cunningham 、 Mícheál Ó Domhnaill 、 Phil Cunningham

最後ですが、そんな素敵なMícheál Ó Domhnaillさんについて語るKevin Burk氏のインタビューを。

ご存知の方も居られると思いますがMícheál Ó Domhnaillさんは2006年7月7日に55才で亡くなっています。

その数年前には遊佐未森さんのツアーに参加され元気な姿を観させていただいていたのでホントに信じられませんでした。

また Relativityのメンバーであった Johnny Cunninghamさんも2003年に他界されています。

人の命は限りあるものですが未だお二人からはもっと素敵な歌声や音楽を聴きたかったなぁ~なんて思います。

最後はインストですが素敵な演奏を。

でわでわ。