タイトルは早口言葉ではありませんよ(^.^)
でも5弦バンジョーのことをあまり知らない方だと何のことかさっぱりわからない話だと思うのですが。
タイトルの早口言葉みたいなのをちょっと説明すると。
5弦バンジョーって5番目の弦がネックの途中から出てるんです。
なのでカポを付けて全体の音を上げたりする時に5弦も一緒に上げないといけないんですよね。
なぜイケないかってそりゃ説明が長くなるからまたの機会に(^_^.)
とにかく1~4弦にカポをしたらそのカポの位置、例えば2フレットなら5弦は5フレット+2フレットの7フレットの位置にカポをしないといけません。
全ての弦の高さを換えたいので。
その為、1~4弦にはこのようなカポが使用され、
5弦には5フレットから先、17フレット位までを移動して押さえられるカポをネックの横にねじ止めして使用したりします。
ただ、此処で問題が、
ネックの横にスライド式のカポをねじ止めすると当然、ネックの幅が広くなります。
自分の奴だとこういう感じのバネ式の5弦カポですが。
これ正直言ってとっても邪魔なんです。
メロデックスタイルで親指多用しないとイケない時に手の大きさが自分の高校生の子供(しかも女子)に負ける位に小さいとかなりしんどいんですよね。
更にメロディックスタイルだけじゃなくて普通にコード中心でバッキングする時も親指を回して5弦を押さえるので左手がクタクタ。
そこで昔の人は凄いことを考えちゃうんですよね。
ネックの外側にそんなカポつけるなら指版にL字型のクギを打ち付けてそれに弦を引っ掛けて5弦用のカポにすれば良いって。
このクギって方法は決まった位置に打ってるのでそのキーしか弾けませんがだいたいブルーブラスならG、A、Bb、B辺りと相場は決まってるので7、8、9、10に打てば良いわけで。
実際はこんな感じになりますよ。
さらにクギに引っ掛けた方が5弦の音もクリアーになって一石二鳥って奴ですね。
クギも安いし(^_-)
と言うわけで私も釘打ち実行。
先ずは横についているスライド式の5弦カポを外す。
単にねじ止めしてるだけなので緩めれば直ぐ取れるます。
こういう部品。
で、とったら当然ですがこんな感じに穴があいてて。
また時期をみて塞がないと。
で、ここで登場するのが5弦を引っ掛ける為の釘。
これって普通に売ってますよ。
何処にかって?
鉄道模型屋さん。
鉄道模型のレールを打ち付ける釘なんです。
ほら本物もこういう形してますよね。
私は国内で買わずにebayから買いましたが。これだけ入って送料コミで1000円位。
で、話は戻って実際の作業ですが以下の工具が必要になります。
薄い銅版
5弦の太さより少し厚みがある銅版。
ホームセンターに行けば沢山ありますよ。
私はパイプのリードつくりで使用するのでそれを使ってます。
次の次の写真でクギに挟んでフレットに轢いている位の大きさにカットしています。
目の細かいヤスリ
無ければ金属を削れる目の細かい金属用サンドペーパーでもOK(要は耐水性のもの、水は使いませんが)
精密ドリル
クギを打つ穴を開けるために使用します。
これガ無くていきなりクギを撃つとネックが割れちゃうことがありますから。
マスキングテープ
クギの頭を削るときに隣のフレットや指板に張っておきます。
傷が付かないように。
私は無しでやっちゃいますけど真似しないように(^_^.)
で実際の作業なのですが先ず要点は3つ。
- クギを打つ位置
- クギの高さ
- クギを打つフレット
クギを打つ位置ですが5弦が張られているフレット内の少しずれた位置の方が扱い安いかと思います。
それは釘に5弦を引っ掛けた時に自然な位置になる処ですね。
交互に引っ掛けるところをあわせるのが個人的に好きです。
先ずはイメージを作るために軽くクギを指板に刺してみます。
こんな感じになります。
で、このさした穴を精密ドリルで穴あけします。
そしてクギですがそのままでは長い場合、途中で斜めに切ってあげてもOKです。
そして実際にクギを打ち込むんですがこのときそまま打ち込むと最後まで打ち込んじゃうので先に用意しておいた銅版を弦を引っ掛ける側のL字型の部分に挟んで打ち込みます。
そうするとちゃんと弦を挟む空間が出来た状態で釘が打ち込まれます。
板をのけるとこんな感じ。
そして此処までの作業は本当に簡単なんですが此処からが難しくなります。
削る場合はこのように銅版を引っ掛ける部分に銅版を挟み込み、
ひたすら削る。
削りすぎるとアウトなので(^_^.) 気を付けながら。
で、完成したらこんな感じ。
これをひたすら残りのフレットに関して行います。
頑張ってね!!
もし自分でやりたくなかったら楽器屋さんに頼むと良いですよ。
でも普通の楽器屋さんは出来ません。
バンジョーを扱ってるブルーグラスミュージックに明るい楽器やさんか個人のビルダー。
例えば関西だと梅田のナカイ楽器(アコースティク店)とか。
でわでわ。
コメント
本当に凄いですね。
勉強になります。
>ゆたかさん
楽器のメンテナンスはある程度は自分でやるもの。って思ってると色んな技術が身に付いて楽しくなるかと思います。
失敗したら恐いですけど(^_^;)
5弦の釘を真っすぐ打てなくて、悲しい思いをしたことがあります。
ドリル、ハンマー、ピンセット、ラジオペンチなどの必要なツールを揃えないとダメですね。 私は隙間ゲージを重ねて使ってます。頭のヤスリがけは緊張しますね。 ところで私の入手したインストラクションには、釘の足は5mm程度にカットして頭の部分も1/2から1/3になるようにカットすると有りました。
> Hudsonさん
はい。
カットして使用した方が楽になるようですね。
私は頭をカットしてやると打ち込んでいる間に曲がる事が多かったのでそのまま使用し足も精密ドリルで穴あけするとすんなり入ったのでそのままで使用しました。
足は斜めにカットして打ち込んでも良いみたいですね。
失礼します。
私も5弦にスパイクを打とうと思っているのですが、スパイクを打つ位置がよく分かりません。フレットからどのくらい離し、5弦の弦からどのくらい離して打つ位置を決まればよいか教えていただけませんでしょうか。
このページはとても分かりやすく手順を解説されていますので、大変参考になります。
ありがとうございます。
フレットの真ん中より少しボディ寄りでしょうか。
ただインレイが有る場合はそれを避けてになりますが。
あと、スパイクが長い場合は切られた方が良いかと思います。
だいたい6mm位に。
埋まっている部分が4.5mm位、出ている部分が1.5mm位。
そこから出ている頭を削ってフレットよりも低くします。
弦からの距離でずが弦の真下、少しずらす。
色々でした。
昔、バンジョー始めた頃に楽器屋さんで釘打ちやってもらった時は弦の真下でしたが知人のバンジョーは少しズラしていました。
ちなみに私は5弦を親指で押さえる事が多いので釘に弦を掛けた時に弦の位置がズレると違和感有るので真下にしています。
真下とは弦を掛けた時にズレない位置という意味合いですが。