第三回目はハイランドパイプです。
来ました。大御所!!
世界で一番演奏者人口が多いんじゃないかなぁ~なんて思うバグパイプです(統計とかとってませんが感覚的に)
そして嫌という程言われた、
スカートはいてる奴ですか?
って奴ですよ(^◇^)
わかってますよ。
お怒りは。
かわりに怒っておきます。
あれはスカートちゃうねん!!
キルトっていう伝統衣装やねん!!
ちゃんと氏(家系)によって模様も違うれっきとした文化遺産でもある誇り高き衣装やねんぞぉ~
って。
納得していただけました?(^^♪
という訳でそのスカート、失礼。キルトをはいて演奏しているハイランドパイプ。
まぁ~年がら年中キルトはいて演奏しているわけではありませんが。
ちなみに私はハイランドパイプは演奏しません。
ハイランドパイプの子分位のボーダーパイプというのを演奏しますがキーと音量以外殆ど仕様は同じなので親玉であるハイランドパイプで説明いたします。
音域など詳しい説明が既存でどこかにあれば良いのですが直感的にわかりにくいなぁ~って記事が多かったのでこちらでまとめてみました。
ハイランドパイプの大先輩が沢山居られる中、失礼は承知の上で書いています。
先にあやまっておきます。
すみません。
という訳でハイランドパイプ。
ハイランドパイプ(ス)
もうバグパイプと言えばこのハイランドパイプ。
スカートはいて云々と言う世界各国で言い古された会話がなされたりするパイプです(^^♪
それゆえJ-Pop’s等でもその音色はよく使われていますね。
ただし存在しない音域やスケールが多くて(;^ω^)
あぁ~あって感じを受けることもよくあるパイプであります。
音域
チャンター
先ず譜面なんですが調音記号(#等)が一切付いていない譜面を使用します。
でも2つシャープをつけたものもあります。(譜面上はD)
キーがAの曲でもGの音がナチュラルなのでシャープ3つでAを現したりはあまり観たことがありません。
変ですけどそういうものと思っていただければ。
基本の音域は、A~A の1オクターブ+低音のGです。
※譜面内、青字部分の音はクロスフィンガーリングで出せます。
つまり基本は G, A, B, C#, D, E, F#, G, A の九つの音だけです。
プラス先ほど青字部分のナチュラルC、ナチュラルF、G#がでます。
そして上記ではCとFに臨時記号の#を付けていますが通常のハイランドパイプの楽譜にはこれらの臨時記号は付いていません。
付いていないけどCとFは#付きGはナチュラルです。
という決まりだと思っていただければ(;^ω^)
で、此処でメチャメチャ重要な話。
ハイランドパイプは譜面より半音上がった音が実音として出ます。
元々は譜面通りだったそうですがここ数百年かの間に半音上がっています。
つまり譜面内、Aの音はBbです。
トランペットみたいな感じですね。
(※BbのトランペットはCの音がBbなので半音低いですね)
そんなわけでハイランドパイプの譜面を見る時には。
CとFには#が付いている。
Gの音には#はつかない。
実音は譜面より半音高い
CとFには#が付いているのに調整記号はつかないハ長調として譜面を使用する。
これだけ先ず覚えていただければ良いかと。
更に出てくる音は実際は1オクターブ高い音ですがその辺りは気になさらずに。
ギター等も通常使用している譜面よりは実際には1オクターブ低かったりしますし。
そして音の並びもおかしいです。
G A B C# D E F# G A
って並びがおかしいんですよ。(おかしくはないんだけど普通の音階ではなくて)
Gから始めたらCに#が付いてるしAから始めたらGに#が付いていない。
通常はAから始めます。
ですのでGに半音が付いていないのが最初に聴くととても奇妙に聞こえますがそれがこのパイプのパイプらしいところですね。
このAから数えて7番目の音が半音低い音の並びをミクソリディアンモードと言いますがスコットランド系のバグパイプはほぼ此の音の並びになっています。
ちなみにGに#が付いていないのでDの曲を弾くのにはとても良い感じになりますよ。
音域は確かに狭いですがそれでもアイリッシュのセッションでよく演奏される The Silver Spear
や Rip The Calico 等はたやすく演奏できます。
ちなみにバグパイプ風の音を入れたポップス等を聴いてるとこの7番目の音を半音下げずに使用している事がメチャメチャ多いですね。
しかも7番目は半音下がってないのに他の音が下がってて明らかにハイランドパイプの世界では無くなってたりして。
さらに半音使ったエスニックなフレーズになってたりして。
まぁ~アレンジですから好きな様にされたら良いんですがパイプ弾いてる人からすると違和感あって、ちょっと悲しいかな?って思いをお伝えしました(^^♪
これは音色だけハイランドパイプ使ったアレンジなんだ。と自分に言い聞かせたりしています。
ドローン
ドローンは3本あるんですがそのうち二本が同じ高さ一本がその一オクターブ下になっています。
全てAの音(実際はBb)になっています。
特徴的なフレーズ
ハイランドパイプの真骨頂は高度に体系化されたその装飾音とそれらを駆使したフレーズに有るかと思います。
どの様な装飾音を使用するかと言えば、ちょっとググってみた結果を張り付けてみると、
ほら沢山、小さい音が付いた楽譜が出てきましたね。
この小さい音が全て装飾音です。
そしてこの装飾音の入れ方も決まっています。
苦手なフレーズ
ん~どうなんでしょう?
得手不得手は弾き手によって変わってくるかと思いますが・・・・
基本ハイランドパイプのスケール内の音であれば結構、無茶な指使いでも上手い方は弾いちゃうと思うのですが。
私のお友達や知り合いのハイランドパイパーさんは皆、テクニシャンでかなり上手いので。
ちなみにスタジオに入って揉めちゃうのは
ハイランドパイプの音域外の音を使用しているアレンジ。
出ない半音を使っている。
に集約されるのではないかと思います。
ですので
幸せになるには
やはり、音の並びを意識してアレンジされると良いと思います。
G, A, B, C#, D, E, F#, G, A
が基本。
時々、Cナチュラル、Fナチュラル、G#も使用する。位でしょうか。
参考動画
先ずは個人的に大好きな、Gordon Duncanさん。
次はクロスフィンガーリングでナチュラルCを出していたりする動画。
同じくGordon Duncanさんです。1:27辺りから。
横から撮影されているのでよくわかると思います。
次は Matt MacIsaac さんですね。
この方もメチャ好きなパイパーです。
後半物凄い事になってますが(;^ω^)
凄いコントロール力と言いますか音の取り方のアイデアにビックリですね。
バンドでの演奏時にも良い感じの演奏は沢山ありますよ。
ちなみにハイランドパイパーの居るバンドでのフィドラーさんは半音上げチューニングされてますね。
後、Battlefield Bandのパイパー、Mike Katzさんって見た目はZZトップって感じで更にキルトをはかない時のステージってアロハシャツチックなんですが何でなんでしょう?
音源
お友達の音源ですが良いですよ。
私の好きなトランスっぽいアレンジの曲もありますしパイプをガンガンに聴かせてくれるアレンジもありますし。
こちらはもっとユニットの中に溶け込んだパイプの音が聴けます。
何気にリードギターって感じですよ。
ハイランドパイプの仲間たち
スコティッシュスモールパイプス(SSP)
音域は譜面通りです。
出てくる音も譜面と同じ。
譜面通りの高さの音が出ます。
室内用のパイプなので音量はアイリッシュパイプより小さいくらいかも。
可愛い音がしますね。
ただSSPではクロスフィンガーリングで半音を出せないです😱
半音が必要な曲の場合(概ね、Cナチュラル、Fナチュラル)はテーピングして指穴を小さくして音を下げたりします。
ちなみみチャンターによりキーがついてて半音を出せるものもありますよ。
あと、このSSPではA菅の他にD、C等の菅もよく使用されていますね。
ボーダーパイプス
音域はこちらも譜面通り
です。
青色部分をクロスフィンガーリングで出せるチャンターも有ります。(大体のチャンターは出せます)
ですので譜面通りの音が欲しい場合にはボーダーパイプも良いかもですね。
音質はハイランドパイプとかなり近いです。
一応、ボーダーパイプは室内用となっていますが室内で鳴らすと周りのミュージシャンの耳を破壊するくらいのパワーはあるかとおもいます😅
ボーダーパイプだと譜面通りの音が出ますね♫
国内のハイランドパイパーさん
メチャメチャ沢山居られる感じがしますが。
特に関東には沢山居られますよね。
もちろんそれ以外にも居られますが。
皆さん上手い人ばかりですね。
なのでレコーディングでお呼びしたい時には一番、弾き手が居られるかと思います。
では本日この辺で。
次回はドゥドック(Duduk)です。