『バグパイプ内の菌で男性死亡? 管楽器奏者に警鐘』 って記事が気になったので

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元の記事はこちらです。

【英文時事コム】’Bagpipe lung’ death prompts warning for wind musicians

日本の記事では バグパイプ内の菌で男性死亡? 管楽器奏者に警鐘

今日はおそらくこの日本でバグパイプという単語が一番登場した日だと思います。

もっと良い事で登場すれば良かったのになぁ~(´・ω・`)

記事は英医学誌「ソラックス」に掲載されたものです。

亡くなったのは毎日バグパイプの練習をしていた61歳の男性。(毎日練習しないと指が動かなくなりますからね)

7年間にわたり乾性のせきと息苦しさに悩まされていたとの事で。

ただしバグパイプを自宅に置いてオーストラリアへ3か月間旅行に出掛けた時のみその症状が急速に緩和されたという事で主治医らがバグパイプ内を調べたところ、湿気のこもった留気袋や音管、マウスピースに、多様な菌類が繁殖していたことが分かったそうですね。

しかし男性は治療のかいなく2014年10月に死亡。

検視の結果、肺には重度の損傷が見つかった。との事です。

それで記事内では「管楽器奏者は、楽器を定期的に清掃することの重要性と、その潜在リスクについて認識する必要がある」とのお言葉で締めくくられているのですが。

この事案って他人ごとではないと思うんですよね。

パイパー考えではバグパイプのブローパイプ(息を吹き込むパイプ)には空気の逆流防止便が付いてるのでバッグの中の空気は吹き手に戻ってこない筈なんだけどそれでも微量でも入ってくるのかなぁ~

そういう事を考えるとバグパイプのバッグの中を掃除するなんてことは実稼働中は不可能だし逆にどうやって予防したら良いの?ってこちらが訊きたいくらい。

唾液や吐く息に含まれる水分が洗い流せるリコーダーやホイッスル系なら洗う事によって吹き口やウインドウェイに繁殖した菌の増殖はある程度は抑えられると思いますが。。。。

それでも気にしていたらホントに吹けなくなっちゃうなぁ~

ちなみに今回の話で言うと菌類ですからいわゆるカビですね。

このあたりの資料を文部科学省の資料から紹介してみますと、

カビが生育できる温度は、

微生物 生育可能温度領域 生育最適温度
カビ 0~40度 25~28度
酵母 0~40度 27~30度
細菌 0~90度 36~38度

パイプバッグの中なんて最高の環境やんって感じ(^-^;

ではそんなカビを退治するにはどうしたらいいのか?

なんて更に見てみますと胞子状態のカビを死滅させるにはガンガンに煮沸しないといけない(^-^;

カビの耐熱性

カビ 胞子 熱死滅条件
温度 D値
麹カビ(Aspergillus sp. 分生子 50度 5分
子嚢胞子 65度 50分
青カビ(Penicillium sp. 分生子 60度 2.5分
子嚢胞子 82度 6.7分
D値
一定温度で加熱した時、生菌数が1/10に減少させるのに必要な加熱時間(分)

しかしながら乾熱(乾燥状態での加熱)では、カビ胞子(分生子、子嚢胞子、接合胞子、厚膜胞子)を死滅させるには120度以上で60~120分程度の加熱時間を必要とし、非常に耐熱性が高い。したがって、資料上に付着あるいは生育したカビの加熱殺菌は不可能であることがわかる。

だそうです。

バックを定期的に煮る?(笑)

ホント、実質不可能じゃないですか(´・ω・`)

それに風呂場洗うみたいに漂白剤や酢をぶっかけて暫く放置なんてできませんもんね。

カビに負けない予防方法を考えてみると

演奏後はブローパイプを取り外して弁を傷つけないように内側をクリーニング。

ROSS CANISTER ZIP BAG みたいなハイテクバッグシステムを使用する。

rcb1 rcb2

位でしょうかぁ。

めちゃ消極的(^-^;

でもハイテクの恩恵にあずかれないパイプの方が多いですからね。

ん~まぁ~何はともあれ咳が出始めたら病院かな?

あと、定期的にバッグの空気漏れを予防するために使用するバグオイル。

bagoil

これに絶対に人体に影響の無い防カビ成分(有るのかな?)を混ぜるってのはどうでしょう?

ここでこんな事を書くと誰かがやってくれそうだけど(^-^;

でわでわ