レビュー:『ダリエ・ロ・サイテン・ディエ・モナヴィエール』

ご紹介

『ダリエ・ロ・サイテン・ディエ・モナヴィエール』

叙情溢れる凛とした歌声

多彩な楽器名手たちを迎え

繊細に大胆にマジカルに磨き上げられた

本格的トラッドソングの深淵世界!

2021年11/30に一般販売開始されました。

今回はそのアルバムについてのレビューです。

と言っても私の思いを書いただけになってしまった感が。。。。😅

このアルバムの主人公は長野友美さん、そして30年以上前からお世話になってる津山篤さん。

そんな二人が作り上げた至極のトラッドソングアルバム

限りなく正統派トラッドソングアルバムであり一切の妥協はしていません。

この辺り、普段の津山さんを知っている人からは驚愕の事態でもあります。(やるときはやる人ですけどね。)それぐらいに真剣に気持ちが入ったアルバムです。

そして所謂、楽器弾きさんが好きなインストアルバムでもなく正真正銘のブリティッシュ・フォークアルバムでありその土地に根ざした音を詰め込んだ歌だけで構成されたアルバムでもあります。

ただ、こんなん出されたら伝統音楽ずーっとやって来た人には死刑宣告されたようなもので(笑)

伝統的な音楽をずーっとやってきたのにいきなり目の前に既に其処に到達された人が居た事実はかなりの驚きでした。

まさかこんな近くにこういう人が居たんだぁ〜と言う驚き。

ある意味、このアルバムの登場で日本におけるこれまでのブリティッシュ・フォークなり伝統曲志向の路線が此れから本来の形に軌道修正される感すらします。

ですので最初に聴いた時、死角から放たれた矢が私の頭を貫通した位の衝撃をうけてしまいました。そう死んじゃうくらいに😅

更にお二人のステージは実際に目の前で見るとその圧倒的な歌唱力と表現力に誇張ではなくひれ伏してしまう位のパワーを感じます。

此れが聴きたかったんだ!って感覚と言いますか。

そんな長野さんと津山さんのパワーを少しでも感じられるのがこのアルバム『ダリエ・ロ・サイテン・ディエ・モナヴィエール』です。

個人的感想

私には好きな日本人の女性ボーカルの方は何人か居りまして。

其々個性を持った方々なのですが。

ただ、ブリティッシュ・フォークや本当の意味でのフォークという言う音楽においては自分的に好きな方は居られなかったんですね。

すみません。(バカ正直で。だから嫌われる😅)

概ねその方達の表現する音楽としては好きなんですけどね。

ですのでブリティッシュ・フォークとして向こうのアルバムで聴いた気持ちのたかまり等は諦めていた感がありました。

ちなみに自分の考える伝統音楽の歌い手さんの条件って、

・個性を排除した中で個性を持っている。

・伝統的な旋律が身体から自然に滲み出ている。

・他の音楽の片鱗が見え隠れしていない。

・シンプルであること。

これだけなんですね。

特に大切な事はシンプルである事。

こんな当たり前の事だけどそれを体現されている方に出会った事が無くて。

今回、長野さんが初めてでした。

思うにブリティッシュ・フォークや純粋なフォークってラーメンで言えば麺とスープだけの様な音楽かなと。

見た目、味気ないけど美味しかったらそれだけでも十分みたいな。

逆にシンプルが故に足そうと思えば何でもトッピングしちゃえるんですよね。歌で言えば自分が学んだ他の音楽の技法や歌唱法。

所謂、ポップス的なアレンジ。

気が付いたらメガ盛りチャーシュー、具沢山のラーメンみたいになってて。

まぁ~それはそれで良いんだけど。

やっぱスープと麺を味わいたい人にはおなか一杯になるんですよね。

と、個人的な思いを語って来ましたがやっとこさ曲のお話ですね。

曲目

1. Le Prince d’orange (trad)

2. The corncrake-Brose & Butter (trad)

3. Ebbe Skammelson (trad)

4. Cad É Sin Don Té Sin (trad)

5. 2:45 (words & music by Atmishi Tsuyama)

6. She moved through the fair (trad)

7. 風の物語 (Tails of wind)

9. Oidhche Mhath Leibh (trad)

10. Papa’demi la bela (trad)

11. Darriティr lo chastel de Montvielh (trad)

12. Lo Vespre De La Noテァa (trad)

で、すみません。個々に解説書いてましたが止めました。

変に私のフィルターかけたくなくて。

聴いていただければ素晴らしさがダイレクトにわかりますしね。

一つ言えるのはどの曲も良くて。よくあるCD作るときの繋曲や捨て曲は全くありません。

全曲、真剣勝負ですね。

最後に

長々と一方的に自分の思いを書いて来ましたがこのアルバムには一つだけ体験できないことがあって。

生で見る長野さんの歌声はもっと広がりがありストーリーを感じさせられるものであります。

更にそれを包み込む津山さんの土台力と言いますか。

そのパワーはCDというメディアに収められる範囲を凌駕しているように思います。

もしそれを実際に感じたい方はCD発売記念ライブの最終回が大阪でありますよ。

レコ発ライブ大阪編2021年12月18日(土)at 雲州堂

大阪市北区菅原町7-2

act津山篤、長野友美

<ゲスト>

藤原弘昭(fiddle)

原口豊明(bagpipe,mandolin etc.)

吉田文夫(concertina etc.)

タケヤリシュンタ(acoustic guitar)

開場18:00/開演18:30

※行政からの要請で変更する場合があります。

予約2,800円(当日3,000円)+1ドリンクオーダー別途要※満席の場合予約をされていない方の入場をお断りする場合があります。

【予約方法】otonagi20110601@yahoo.co.jp(音凪食堂)までお名前/人数/連絡先(携帯番号)を送信ください。返信メールをもって予約完了となります。

※このライブは音凪食堂主催ライブです。

会場の雲州堂には予約やキャンセル等はできませんのでご注意ください。

微力ながら私もサポートで入ります。

是非体験してみてくださいね。