ハイランドパイプ
(Great Highland Pipes:GHP)
概要
バグパイプと言えばこのハイランドパイプ。
でも間違わないで欲しいのはハイランドパイプがバグパイプではなくてバグパイプという種類の楽器の一つがハイランドパイプということです。
野菜の中に白菜や人参があるみたいな感じです。
ですのでバグパイプには沢山の種類(250種類程)があり其々で肝になる部分が異なっています。
自分が目指す音や音楽性にあった物を選ぶ事が大事かと思います。
と言うわけでバグパイプの代名詞であるハイランドパイプ。
難易度 ★★★★★
見た目以上にかなりの制約の中で演奏される楽器です。
とにかく一部の種類のバグパイプを除き基本的にはバグパイプは音を切れません。
一旦、バックに空気を貯めそれを各管に出しているので音が出始めると止められません。
ではどうするのか?
多くのバグパイプの場合、音を切りたい場合、切りたい音の前に特定の法則で決められたメロディー音以外の音を挿入し疑似的に音が切れている様に演奏します。
その装飾音は全て明確に決められたパターンがあってそれをマスターしないと複雑な曲は演奏できません。
これらの装飾音の取得にはかなりの時間を使用しますし地道な練習が必要になります。
例えばこういう感じになります。
※The Piper’s Corner: Understanding Bagpipe Music から参照
譜面内、太字の部分がメロディーでそれ以外の部分はすべて装飾音です。
この譜面レベルでごくごく普通に演奏される位のレベルです。
さらに酷使する身体の部位でも書いていますがかなりの筋力を使います。
酷使する身体の部位
ハイランドパイプを演奏するには確実に二ヶ所の筋力を超強力に鍛える必要があります。
一つは息を吹き込む口の周りの筋肉。
やればわかりますが最初は数秒から数分で息を吹き込めなくなります。
口の周りの筋肉がマヒしてしまって口をすぼめて空気を送る菅から空気を送る為にくわえる事が出来なくなります。
これは本物のバグパイプではなくて指使いを練習するプラクティスチャンターを使用している時にも起こる現象なのでプラクティスチャンターで練習をすれば本物のパイプを演奏してても大丈夫な様に口の周りの筋肉は付いてきます。
ですので最初はひたすら忍耐でプラクティスチャンターでの練習を行いましょう。
そして二つ目の課題。
口から入れた空気を貯めているバックをある程度の強力な力で押さえないとパイプは鳴りません。
この押さえる力も半端ないので慣れるまでは腕がプルプル状態になります(;^ω^)
馴れれば加減がわかりますので上手く力を抜いた形で押さえられるようになります。
更にリードの調整などで軽いセッティングにも出来ますし。と言ってもハイランドパイプを演奏する為に押すバックの力は他のパイプを凌駕しますが。
始め方
ハイランドパイプですがいきなり本物のバグパイプを演奏することはしません。
というか物理的に絶対に出来ません(;^ω^)
調整も大変ですし息の吹き込み方のコツやバッグの押し方も個人での習得は難しいからです。
ならどうするか?
最初はハイランドパイプの超特殊な指使いをプラクティスチャンターという室内で練習できる音を出す部分だけの物で練習します。
そして十分に指使いがわかったところで本物のバグパイプでの練習に移ります。
価格
100,000~1,000,000~
【初心者~中級者モデル】ハーディー製バグパイプ(リード付属・演奏できる完成品)
ですので先ずは何よりもプラクティスチャンターの購入から。
プラクティスチャンターに関しては実際に習われる場所でおススメを訊くと良いかと思います。
そしてこういう細かい運指(装飾音)を覚えます。
実際のバグパイプ教室なら検索すれば結構出てきますよ。
参考動画等
正統派のハイランドパイパーの皆さんからは怒られそうですが個人的に好きな音を幾つか。
更に名曲中の名曲
おススメ音源
先ずハイランドパイプとなるとマーチで軍楽隊なんてイメージがあるかと思いますが実際には他のジャンルでもドンドン使用されている楽器でもあります。
個人的に大好きなお二人のアルバムをご紹介しますよ。
テクニック、音楽性、とっても大好きなんですよね。
ちなみに私は伝統音楽ばっかりやってるオッサンだと思われていますが実はほとんどポップスとトランスばっかり聴いてる変な人だったりします(笑)
ですのでこのあたりの音楽は大大大好き(^◇^)